朝日放送『朝だ!生です 旅サラダ』(土曜日8:00〜9:30)

1999年

6月4日(金)5日(土) 【大分県・城下カレイの巻】
モグモグモグ。うっ、美味い。初めて城下カレイを食べたが、噂通りの美味さだ。他で食べたカレイとは全然違う。えっ? 本当に違いがわかるかって? そんなことを言う人はぜひ城下カレイを食べてみれば良いさ。食べると必ず違いが分かるだろう。まず、身がしっかりしていて歯ごたえがある。そしてほどよい甘味、何とも言えない味だ。私はふぐに似ていると表現したが、大阪のスタジオにいる神田正輝さんは、「えっ、ふぐに似ているって? いやいや、ふぐ以上の味でしょう?」と言っておられた。うん、人によってはふぐ以上に美味しいかもしれない。
今回の中継は『今が旬』シリーズ。先週のカニに続いて大分県の城下カレイ。なんて私は幸せなんだ。このカレイをご馳走になる料亭がすごい。的山荘(てきざんそう)という料亭で、大正時代に建てられ、3700坪の日本庭園を持つ老舗である。庭だけで3700坪ってどうなってるの? それもきれいに手入れされている。それもそのはず。この料亭は城下カレイの名前の由来でもあるお城、ヨウコク城の敷地内に建てられている。そしてなんと、皇室の方々がここで城下カレイをお召し上がりになっているというのだ。そんな料亭で、私ラッシャー板前が城下カレイを頂き、その味を語るとは、なんと恐ろしいことだ。それにこの的山荘は、過去「中継させて下さい。」という依頼を全て断わってきたそうだ。だからこの『旅サラダ』で生中継をするのが初めてとのことだ。なんとも嬉しい話である。
パートナーは大分朝日放送の原田恵理子アナ。原田アナとは少し前に梅の花見中継をしている。タレントの蓮舫さんに似ていて、ぱっと見た感じはこいつきれるな、と思わせるのだが話をしてみると、なんだ、つっこみではなくボケなんだという人だ。でもそんな原田アナは前回よりも上達していた。それに綺麗というか色っぽくなっている。
「おっ、もしかして原田さん男でもできたのか? たしか大分朝日放送は入社して3年間は彼氏を作ることを上司から固く禁止されているはず。まさかその規則を破ったのか? あなたはまだ入社して2年のはず。いやそんな規則はやぶっちまえ。女はいろんな男を知ったほうが良いよ。もし宜しければ私のこともお教えしましょうか?」
生中継は、的山荘の紹介、城下カレイの漁の様子。5〜6月、丁度今の時期が一番美味いということ。昔は1日1トン獲れたが、今ではかなり数が減って1年間で5トンしか獲れなくなり本当に貴重になってしまったという事を伝え、最後に城下カレイのフルコースを、的山荘が城下カレイの為に造ったお酒、『清酒的山』と共に頂いた。何度も言う様だが、城下カレイは他のカレイとは違う。絶対に美味い!! 今回来たマネージャーの村沢も「これは最高。こんなの初めてですよ。」と、顔を脂でテカテカ光らせていた。この村沢はちょっと変わっていて、自分が本当に心の底から感動すると急に顔に脂が浮き出てきてテカテカぎらぎら顔が輝く体質なのだ。ものすごく感動したときなどは、その脂を抑えるのに脂取り紙が10枚くらい必要なほどだ。今回もかなり感動した様だ。食べた後、慌てて部屋の隅で脂取り紙を7枚位使っていた。私も村沢も感動する城下カレイ。皆さんも一度、食してみてはいかかでしょうか。


6/11-12 【山形県・月山スキー場の巻】
北海道を除き、梅雨に入ったというのに私の目の前には白銀の世界が広がっている。すごい。
今回は山形県西川町の月山スキー場にやってまいりました。月山スキー場は変わったスキー場で、冬は営業しないで春にオープンする、全国でただ一つの春夏専用のスキー場だ。では何故冬は営業しないかと言うと、雪が多すぎるからだそうだ。
普通、スキー場だから雪が多いのはおおいに結構と言いたいのだが、その量が半端じゃないそうだ。なんと、リフトがほとんど埋まってしまうくらいに雪が積もるのだ。リフトが埋まっては営業なんてできる訳がない。だから冬はCLOSE。春になり、リフトを雪の中から掘り出す除雪作業をしてからやっと4月上旬OPENし、雪が無くなる7月下旬までスキーが楽しめるのだ。でも本当に不思議だ。梅雨に入ったのにスキーができるなんて。それもほとんどの人がTシャツで滑っている。月山って変な山だ。
生中継は私と山形テレビの米田アナとで美しいシュプールを描くはずが、とんでもないシュプールになった。特に私はスキーをするのが8年ぶりなのでとても醜いシュプールをお見せしてしまった。どんなシュプールかって、そんなことはどうでも良いじゃない。ただ大阪のスタジオの皆さんは、「お前はもうシュプールという言葉を口にするな。」と言っておられた。
スキーの後は、月山で採れた山菜を頂く。この辺りは雪が多いから、水も豊富である。だから山菜も沢山採れるそうだ。特に月山筍(がっさんだけ)は独特の風味に定評があり、山菜の王様と言われている。その王様を頂いたが、うーん、甘味がある。良い香りがする。とても柔らかい。美味いのは確かだ。しかし大きな声では言えないが、山菜は飽きる。一口二口は美味いと思うが、その後は・・・。やはり海の幸にはかなわない。こう思うのは私だけでしょうか? でも、うちのマネージャーのクエ小山は違っていた。夕べの夕食で山菜鍋だけをおかずに、ご飯を茶碗4杯食べていやがった。まあそれはそれで結構だが、なぜかまた、山菜鍋とご飯を交互に口に運んでいる、幸せそうな小山の顔を見たら、無性に腹が立った。


6/18-19 【石川県・珠洲市ハーブ園の巻】
今日の中継は石川県珠洲市のハーブ園から満開のラベンダーを皆さんにお見せします。
ラベンダーと言えば、私の大好きな花で、『北の国から』というドラマによく出てきた花だ。紫色のとても美しい花。ラベンダーを見たら自然に、『北の国から』のテーマソングの‘♪ハアーハー、ハハハハ、ハーハ’が口から出てくるだろう。しかし、天気が心配である。梅雨に入ったのと、担当が北陸朝日放送だから。
北陸朝日放送は今まで何度も中継でお世話になっている。でも残念なことに、過去4回の中継が全て雨。台風のような風雨の中で中継したこともあった。
今回は大丈夫かなと朝起きてカーテンを開けるとびっくり。曇りである。天気予報では雨だったので、曇りというのは助かった方だろう。ラッキーと思いながら、中継現場のハーブ園に行くと、北陸朝日放送の山下ディレクターがこめかみをピクピクさせて、すごい顔で待っていた。私が、
「山下さん、雨じゃなくて良かったですね。天気予報では雨だったのに曇りですよ。うーん助かった。もう雨の北陸朝日放送なんて私が言わせませんよ。」と言うと、
「ウーン。ウーン。」と何も言ってこない。それどころか今度は目を吊り上げている。
「山下さんどうしたの?」すると、
「咲いてないんだよ、全然咲いてないんだよ。」と丘の下に広がるラベンダー畑にガンをつけている。本当である。毎年、今の時期には間違いなく、満開とまではいかなくとも7〜8割のラベンダーが咲き、紫の絨毯がドドーンと敷き詰められているはずがまったくダメだ。緑色の葉だけが並んでいる、ただの田んぼに見える。山下さんはその場で20分くらいラベンダー畑にガンをつけた後、急に、「ワッハッハッハッハー、仕様がない。違うハーブを紹介しましょう。」と言いながらも、目は吊り上ったままだった。
生中継が始まり、パートナーの金子美奈アナを紹介すると、金子アナはアルプスの少女ハイジの衣装をつけ、スキップしながら出てきた。そして、
「美しいお花が良く似合う少女ハイジでーす。」とはしゃいでいるので、
「金子さん、もう30歳でしょう? いい加減こんな衣装着るの断わったら?」と愛情のある言葉をかけたら、一瞬ムッとして素に戻り、金子アナも私にガンを飛ばしてきた。
満開のラベンダーはお見せできなかったが、りんごの香りがするハーブやカレーの香りがするハーブを紹介した。
ここでハーブとは何か、皆さんにお教えしよう。私はこのときまでハーブという種類の植物があると思っていたが、大きな間違いだった。ハーブとは、人間が生活していく上で少しでも役立つ植物を全てハーブと言うそうだ。だから食べて体に良いもの、香りでリラックスできるもの、染物に使うもの、防虫剤になるもの、これら全てがハーブなのである。
最後にハーブを使った懐石料理を食べて中継は終わった。ハーブの懐石料理はお世辞にもあまり美味くはなかった。でも体にいいのは確かなようだ。
P.S. 担当が北陸朝日放送だと、何かがあるという伝説は確かなようだ。山下ディレクターは、「またぜひ9月に中継させて下さい。そのときは必ず・・・」と言っていた。今度は何が起きるのか楽しみだ。


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