サイバーマネージャー
不肖・伊従淳一

N Y L A 日記

2月13日

NY2日目。
朝は10時から取材。ソニーピクチャーズのオフィスからホテルの部屋での取材になった。往復の移動すらなくなって、ホテルに軟禁状態。今日は夕方6時ごろまで媒体の取材が続く。海外ではこういう生活の連続。
映画祭やプロモーションなどで海外に行くことが多いが、実際、外にでて観光するなんてことはない。映画祭に行っても他の作品を観ることもない。ただただ取材を受けるのみ。唯一、映画を観るとすれば、機内上映だろうか。お恥ずかしい話ではあるが、ANAの機内上映で、ブラピの『ジョーブラックをよろしく』という映画を観て泣いたことがある。その話をしたらダメ人間だと言われた。きっと気圧の関係に違いない。でもそんなもんである。
NYでは深作監督の『バトル〜』の話を聞かれることもあった。
暴力表現のあり方について北野はどう思うか、という問いに関し、
「痛みの伝わる撮り方をすることが、逆に暴力の抑制になることもある。暴力映画を観たから、その人間が犯罪を起こすという考え方には疑問がある。」
と答える。
日本では映画とは別にテレビの番組や雑誌の連載を多く持っていることもこちらの人々には不思議なようでもあった。
アメリカではジョン・ウーをはじめとしてアジアの監督の台頭がめざましく、北野もその中に入っていると考える記者も多い。事実、今年『グリーンデスティニー』というアジア映画が大ヒットしてアメリカで最大の成績を上げたという。
いずれはアメリカで本格的に進出するという可能性については、
「まあ、好きに撮らせてくれるっていうことがあればやるかもしれないけど、編集やらいろいろ文句言われるんならやらないな。」
と淡白な答え。
興行という数字にシビアなアメリカでは、完成した作品をヒットさせるために平気で再編集し直すということもあるという。ヨーロッパではこういうことはないのだが。
取材攻勢にへばった監督、あまりに重複した質問に、「それはね、あーやって、こうやってそれでこうだってのを適当に。」と通訳の臼居と連携して答えさせることも。
NYの最後の夜はこうして終わっていく・・・。