桜並木の満開の下に

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DIRECTORS COMMENT

人が他人を憎んだり、愛したりするのはなぜだろうか。

子孫を繁栄させるため、動物としての本能的欲求なのだろうか。
現に人間に限らず、ゴリラや象など他のほ乳類も愛憎の感情を持つことは確認されている。
人間が他の人間を殺したいほど憎んだり、
逆にその人物を受け入れたりするのは全てこころの動きにある。
他の動物のように生理的な好き嫌いもおおいにあるが、 自分の住む国や文化、習慣など、
人間の生み出したフィクションに縛られ、愛するか憎むかが動機づけられることもある。

そうやって、人間世界は憎しみ合いで満ちている。それは何が原因なのか。
関係を踏みつぶして悪化させるのも、憎しみを乗り越えて他人を受け入れるのも、
「こころ」がなす作用だとわかっているのに、どこか自分では制御しきれない。
それが人の「こころ」だと思う。
ほんの小さなきっかけで「こころ」のつなぎ目が壊れてしまったり、
再び結ばれたり、僕はその微妙な、ささくれだった機微が、とてもおもしろいと感じる。

そこにこそ、人間存在のいとおしさがあるように思える。


DIRECTOR


映像作家。東京大学教養学部表象文化論分科卒後、ニューヨークで映画制作を学ぶ。 長篇映画『echoes』は仏アノネー国際映画祭で審査員特別賞、観客賞を受賞。 第2作『BIG RIVER』(主演オダギリジョー、製作オフィス北野)はベルリン映画祭、 釜山映画祭でプレミア上映される。またニューヨークと東京で時事問題を扱ったドキュメンタリーの監督も続けており、 アルツハイマー病に関するドキュメンタリーで米テリー賞を受賞。 2012年には原発事故により、埼玉県の旧騎西高校に避難する人々を追ったドキュメンタリー『フタバから遠く離れて』を完成。 同作はキネマ旬報の文化映画ベスト7位に選出された。

【劇場用映画 Feature Films】
2012『桜並木の満開の下に』
2012『フタバから遠く離れて(NUCLEAR NATION)』
2009『谷中暮色 (Deep in the Valley)』(2010年全国公開)
2006『BIG RIVER』(2006年全国公開)
2001『echoes』(2001年全国公開)




1976年4月26日ポーランド、ワルシャワ生まれ。97年、 ジョセフ・エルスナ音楽高校にてオルガン奏者としてディプロマを取得後、 99年よりワルシャワ・ショパン音楽院に進学。 在学中にスタニスラフ・モリョートから作曲を学んだ後、03年、作曲専攻で音楽修士号を取得し、渡米。 ジュリアード音楽院でクリストファー・ラウズの指導の下、博士課程コースを卒業。ポーランド時代からオーケストラだけでなく、 舞台音楽、映画音楽を多く手がけており、国内外の作品に楽曲提供を行っている。舩橋淳監督とは05年に公開されたオダギリ・ジョー主演の『BIG RIVER』以来の参加となる。


1974年2月13日生まれ、福岡県福岡市出身。 慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、広告代理店電通九州に就職。 約7年間の勤務の後、撮影助手として活動を始める。 主に高間賢治氏に師事し、映画のみならず、ドラマ、CM、企業VP、音楽VPほか幅広く活動。 主な代表作は『超・悪人』(11)『見えないほどの遠くの空を』(11)『ニュータウンの青春』(11) 『何かが壁を超えてくる』(12)『けっこう仮面Re-born』(12)。 現在は撮影機材運営、カラーグレーディングを行うFOO(フー)を主宰。 本作では全カットをプライマリー・グレーディングし、それをガイドとして韓国のCJ POWERCAST社にて本グレーディングした。

照明:酒井隆英 録音:高田伸也 キャスティング:南谷 夢 助監督:近藤有希 脚本:村越 繁 衣裳:小磯和代 ヘアメイク:中山芽美 D.I.:Lee Jung-Min(CJ POWERCAST) プロデューサー:市山尚三 ライン・プロデューサー:古賀奏一郎 協力プロデューサー:川城和実、油谷 昇
製作:バンダイビジュアル、衛星劇場/オフィス北野 企画協力:BIG RIVER FILMS 撮影協力:茨城県日立市/ひたちシネマ制作サポートプロジェクト 配給:東京テアトル/オフィス北野 配給協力:バンダイビジュアル